2003年 夏:どんな生活?

キャンプも無事終わり、サンタンデール市内に拠点を置いた私は、まず家探しからスタート。

引越は以前にもバルセロナで何度か経験していたのでそれほど大変でもなかったです。
不動産屋を通すと手数料がかかるので、新聞、雑誌などを片っ端から見て、大家さんと直接交渉するのが基本。

驚いたのはバルセロナと違い、サンタンデールの町は小さく、コミュニティーがサッカー中心で生活リズムが作られている。

日曜はすべてのお店が閉まりレストランやバーしか開いていないので必然的に、家族で昼間、子供のサッカーを応援し、午後は地元のラシンを応援する。

光栄にもそんな地元ファンが愛するチームのスタッフの一員となったわけなので、家探しも家賃交渉もスムーズ。
7件くらいアパートを見たのですが、7件とも大家はラシンファンで、そのうちの一人の大家から、とてもよい条件で借りることができた。

この国のサッカーの地位の高さを実感し、ある意味、地域密着を感じました。
アパートの良い条件の変わりに、ラシンの下部組織にいる大家の子供が怪我をしたら優先的に治療をしてあげていました。(笑)

リーグ戦の開幕が近づくにつれ生活リズムも安定してきた。
朝9時前にクラブハウスに入り、トレーナールームの掃除と準備。
10時半から練習が開始して、約2時間練習する。
その間、私は怪我人のリハビリ、ボール拾い、水分補給サポート、副審、サプリメント作り、やることはたくさんある。

先輩トレーナー、マンテ氏とチームドクターは、いつも練習の途中で近くのバーでのんびりコーヒーを飲んでサッカーと女性の話に花を咲かせている。
練習中に何かあれば私が携帯をかけることになっている。
彼らは怠けものと思われるかもしれませんが、大事な練習を信用して私に任せてくれていたのが結構うれしかった。

12時~14時は治療や選手の補強トレーニングサポートでトレーナーが一番忙しい時間帯。
ゆっくり治療していろいろサポートしたいのですが、14時過ぎるとウティジェロ(用具係)から「もうクラブハウス閉めるから、出ていけ」と強制撤去。自分たちが帰るのが遅くなるので、追い出されてしまう。

自宅で昼食を取り下部組織の練習開始までしばし休憩(シエスタ)。
16時からは9歳~18歳たちの、ちびラシン選手が練習に入るでそちらをサポート。
ケアやリハビリサポートをして、保護者へ怪我の説明、監督コーチへ報告も含めると終了は21時くらい。
一日があっという間に過ぎていく。

キャンプで選手・スタッフともに全体でコミュニケーションがとれて、いよいよ開幕を迎える。

つづく。

店舗のご案内